1948年、自転車の荷台から始まった「児玉冷菓のババヘラアイス」の物語
1948年、昭和23年の秋田。戦後の混乱がまだ残る中、児玉冷菓の歴史は一台の自転車から静かに始まりました。先代である児玉正吉が、自転車の荷台に手作りのアイスキャンディーを大切に積み込み、町から町へと歩き売りをしたことがすべての原点です。当時のアイスは現代のような華やかなスイーツではなく、丸い缶に入れられた素朴な冷菓子でした。それでも、暑い日差しの中で冷たい甘みを待っている人たちの笑顔が、私たちの歩みを支える大きな力となりました。
やがてアイスは、イチゴ味を象徴するピンク色と、バナナ味を象徴する黄色の2色で彩られるようになります。当時、果物のイチゴやバナナは非常に高価な憧れの存在でした。その風味や香りを少しでも多くの子供たちに届けたい、そんな純粋な想いからこの2色の組み合わせが誕生したのです。国道沿いや県道沿いに立てられた、アイスの色に合わせたカラフルなパラソルは、いつしか秋田の夏の風景に欠かせないものとなりました。
創業から70年以上が経ち、時代は移り変わりましたが、私たちが守り続けているのは創業当時と変わらないシャリシャリとした食感と、後味のさっぱりした優しい味わいです。自転車の荷台から始まったこの小さな物語は、今では通販を通じて全国のご家庭へと広がっています。あの頃と変わらぬ素朴なひとさじを、これからも真心込めてお届けしてまいります。